2012-05-01から1ヶ月間の記事一覧

クロード・ルルーシュ監督が死刑制度を批判した「愛と死と」

「男と女」の世界的な大ヒットでブレークしたクロード・ルルーシュは、ロマンティックな題材を好む技巧派の監督というイメージがありますが、その一方で、オムニバス映画の「ベトナムから遠く離れて」に参加したり、社会派としての顔も持っています。そんな…

昭和48年、観客動員数2位の映画は池田大作原作・橋本忍脚本・舛田利雄監督の「人間革命」

ともあれ、こちらの特別鑑賞券... 創価学会の礎を築いた前会長、戸田城聖氏の生涯を描いた池田大作会長の小説の映画化であります。歳がわかってしまいそうですが、学校に熱心な信者の友だちがいて、連れて行かれました。映画は好きだったので見に行きました…

金メダリスト俳優、ジョニー・ワイズミュラーの「ターザンの逆襲」

ターザンといえば、今ではディズニーのアニメを思い浮かべるのかもしれませんが、実写版といえば、やはり、この人、ジョニー・ワイズミュラーなんでしょう。で、こんなものが... 昭和12年(1937年)3月に新宿の洋画封切館、武蔵野館が発行した「MUSASHINO NE…

映画、青春、フロンティアの終焉ーーティモシー・ボトムズ、シビル・シェパード、ジェフ・ブリッジスの「ラスト・ショー」

1971年製作、1972年(昭和47年)日本公開ですから、既にテレビも含めてカラー全盛期に、モノクロで撮影された青春映画といえば、こちら... 「ラスト・ショー」のプログラムの表紙です。原題の「The Last Picture Show」のほうが映画の内容をよく表現していま…

少女マンガの主人公みたいだったレイモンド・ラブロックの「透きとおった夕暮れ」

いまは韓流の若手男優さんたちが女性たちの注目の的ですが、1970年代は、イタリア、フランスなど欧州系のきれいな若手男優が女性たちの間で絶大な人気を誇り、一世を風靡していました。そんなひとりで、イタリア代表ともいえるのが、レイモンド・ラブロック…

ミシェル・ルグラン作曲のミュージカル、フランソワーズ・ドルレアック、カトリーヌ・ドヌーブ姉妹の「ロシュフォールの恋人たち」

フランス映画でミュージカルというと、ジャック・ドミー(ドゥミ=監督)とミシェル・ルグラン(音楽)のコンビが有名。そのふたりが「シェルブールの雨傘」に続いて生んだ映画が、この作品... 1967年(昭和42年)公開の「ロシュフォールの恋人たち」です。…

1930年代の子役大スターといえば、この人。シャーリー・テンプルの「テンプルの愛国者」

1930年代の世界を代表する子役の大スターといえば、シャーリー・テンプルです http://bit.ly/MF2dJD">*1。芦田愛菜ちゃんの比ではありません。何しろ当時、日本の映画館のちらし(会報)でも、表紙を飾っていたのですから。こんな具合に... 1935年製作、1936…

70年代を代表する刑事映画であり、追跡映画の傑作。ジーン・ハックマン主演、W・フリードキン監督の「フレンチ・コネクション」

クリント・イーストウッドの「ダーティ・ハリー」とともに、1970年代を代表する刑事映画であり、追跡型アクション映画の傑作。それがこちら... 「ダーティ・ハリー」と同じく、1971年製作、1972年(昭和47年)に日本で公開された「フレンチ・コネクション」…

「Make my day」が決め台詞のクリント・イーストウッド主演ドン・シーゲル監督「ダーティ・ハリー」

1970年代は新しいタイプの刑事モノ映画が生まれてきました。その代表的な1本が1971年製作、1972年(昭和47年)日本公開のこちらです... 44マグナムをぶっ放すクリント・イーストウッド。ご存知、「ダーティ・ハリー」です。それまでの刑事物といえば、小ぶり…

ドロップアウトはカッコいい? ピーター・フォンダ、デニス・ホッパー、そしてジャック・ニコルソンのカルト映画「イージー・ライダー」

ファッションから音楽まで、これほど世界のポップ・カルチャーに影響を与えた映画はないかもしれません。みんな、ハーレー・ダビッドソン風のバイクに乗りたくなった、1969年製作、1970年(昭和45年)日本公開の、この米国映画... プログラムの表紙にある映…

アメリカン・ニューシネマというより青春映画の古典。ダスティン・ホフマン、キャサリン・ロスの「卒業」

今では、クラシックな米国の青春映画だが、1968年(昭和43年)に日本で公開されたときは、これもアメリカン・ニューシネマの流れの作品と位置づけられていました(製作は1968年)。ダスティン・ホフマンを一躍ビッグスターにした「卒業」... 日比谷みゆき座…

アメリカン・ニュー・シネマの代表作、ウォーレン・ベイティ、フェイ・ダナウェイ主演「俺たちに明日はない」

1960年代後半に台頭したアメリカン・ニュー・シネマの先駆的作品にして代表作といえば、この映画... 「俺たちに明日はない」。1967年の製作で、1968年(昭和43年)に日本公開。原題は「Bonnie and Clyde」で、原題とは全く関係ない大胆な邦題です。ヒロイン…

カンヌ映画祭グランプリを受賞したマルカム・マクドウェル主演「if もしも...」

60年代末から70年代にかけては学園紛争が吹き荒れた時代だが、虚実ないまぜになりながら、エリート層が学ぶパブリックスクールでの反乱を描いた英国映画「if もしも...」も、そうした若者の反抗の映画です。1968年製作で、翌1969年のカンヌ映画祭グランプリ…

マーク・レスター、トレイシー・ハイドの「小さな恋のメロディ」

本国・英国はもちろん、世界のどこよりも日本で大ヒットした映画(というか、英国でも米国でもそれほど受けず、日本で大化けした映画)。1971年(昭和46年)製作・公開の「小さな恋のメロディ」。そのプログラムの表紙... 映画館は有楽町にあったニュー東宝…

歌にもなったブルース・デイヴィソン、キム・ダービー主演「いちご白書」

歌の「いちご白書はもう一度」は聴いたことがあっても、映画を見た人はそれほどはいなかったのではないかと思う、この映画。その公開当時のプログラムの表紙です。 日本公開は1970年(昭和45年)。70年安保闘争など、大学が熱かった時代です。団塊世代のノス…

ハリウッド大コケ映画史に残るエリザベス・テイラー主演「クレオパトラ」

ディズニー映画の「ジョン・カーター」が歴史的な大コケを演じて、話題になっていますが、ハリウッドの大コケ映画史を振り返ったとき、必ず出てくる映画が、マイケル・チミノ監督の「天国の門」と、エリザベス・テイラー主演、ジョーゼフ・L・マンキウィッツ…

ジュリアーノ・ジェンマのアクロバット的マカロニ・ウエスタン「南から来た用心棒」

甘いマスクで女性に人気があったマカロニ・ウエスタンのスター、ジュリアーノ・ジェンマのヒット作をもう1本...。それがこちら... 「南から来た用心棒」。1966年の製作で、1967年(昭和42年)に日本公開 http://bit.ly/JujLL2">*1。有楽町にあった「ニュー…

ジュリアーノ・ジェンマがモンゴメリー・ウッドだったマカロニ・ウエスタン「荒野の1ドル銀貨」

今月のWOWOWは、マカロニ・ウエスタンの特集 http://bit.ly/Jugnzz">*1をしていますが、1960年代はマカロニ・ウエスタンの黄金期でした。その3大スターといえば、「荒野の用心棒」のクリント・イーストウッド、「続・荒野の用心棒」(ジャンゴ)のフランコ…

レイ・ブラッドベリ原作、フランソワ・トリュフォー監督の「華氏451」

レイ・ブラッドベリのSF小説をフランソワ・トリュフォーが英国で撮った映画。「華氏911」ではなくて、「華氏451」のプログラム。保存状態が悪く、かなり痛みがひどいのですが、表紙はこんな具合... 1966年製作で、日本では、アート・シアター・ギルド系の映…

カーレーサー、スティーブ・マックイーンがポルシェで疾走する「栄光のル・マン」

スティーブ・マックイーンというと、スピード大好き、マシン大好き、レース大好きというイメージがあるが、そのマックイーンがカーレーサーを演じた映画というと、1971年(昭和46年)公開のこちら... ル・マン24時間レースを描いた作品で、マックイーン扮す…

岩波の雑誌「科学」、昭和29年5月号の座談会のテーマは「原子力」でした

我が家の映画・演劇グッズ発掘物の中から昭和各年代を並べているのだが、さすがに昭和20年代のものがない。そこで、今までの流れとは違うと承知しつつ、雑誌の話題をひとつ。岩波書店の「科学」の1954年(昭和29年)5月号の表紙... 表紙に目次が出ているのだ…

日本が舞台で、丹波哲郎も出ていたショーン・コネリー主演「007は二度死ぬ」

ジェームズ・ボンドが活躍する007映画シリーズの第5作。1967年(昭和42年)公開。日比谷映画劇場のプログラムの表紙です。 ショーン・コネリーのジェームズ・ボンドはやっぱり濃いです。持っている拳銃はワルサーPPKのサイレンサー付きでした。この映画、日…

マイケル・クライトン原作、ロバート・ワイズ監督の「アンドロメダ...」

マイケル・クライトンの小説はいくつも映画になっているが、これも、そのひとつ。1971年(昭和46年)製作・公開のロバート・ワイズ監督の作品... 米国の田舎町に落下した衛星に地球外の未知の病原体が付着していたため、付近の住民たちは死に絶えるのだが、…

フレッド・アステア、ジンジャー・ロジャースのミュージカル映画「トップハット」

1日遅れですが、昨日5月10日は、ハリウッドの伝説のミュージカルスター、フレッド・アステアの誕生日。ということで、フレッド・アステア主演の「トップハット」のチラシ。2つ折りで、こちらが表紙... 1935年製作。日本公開は1936年(昭和11年)。ちょっとレ…

クリント・イーストウッド主演、セルジオ・レオーネ監督の「続・夕陽のガンマン/地獄の決斗」

クリント・イーストウッド、セルジオ・レオーネ監督コンビの3作目。マカロニ・ウェスタンとしては大作の「続・夕陽のガンマン/地獄の決斗」。「荒野の用心棒」「夕陽のガンマン」の大成功の余勢をかって、イタリア・米国の合作。1966年製作で、日本公開は19…

クレージーキャッツの年忘れ爆笑公演「幕末ゲバゲバ風雲録」

またも珍品が発掘されました。1969年(昭和44年)12月2日から27日まで東京宝塚劇場で行われたクレージーキャッツの「クレージー年忘れ爆笑公演」のパンフレット。 イラストがアートです。で、開くと演目付きの扉が出てきます。 演目は「幕末ゲバゲバ風雲録」…

加藤剛、栗原小巻主演、熊井啓監督の「忍ぶ川」

日活で社会派映画を撮ってきた熊井啓監督が東宝で作った恋愛文芸映画。加藤剛、栗原小巻主演で、1972年(昭和47年)の作品。まずは2つ折りのチラシの表紙部分。 がちがちの恋愛映画っぽい作りです。で、この映画、チラシはカラーでも、撮影はモノクロ(白黒…

ポール・ニューマン、ロバート・レッドフォードの「明日に向って撃て!」

ロバート・レッドフォードを大スターの仲間入りさせたウェスタンのプログラムがこちら... ポール・ニューマン、ロバート・レッドフォード、キャサリン・ロス主演、ジョージ・ロイ・ヒル監督の「明日に向って撃て!」。1969年の製作で、日本公開は1970年(昭…

オードリー・ヘップバーン、グレゴリー・ペックの名作「ローマの休日」

今日、WOWOWでも放映していたオードリー・ヘップバーンのデビュー作にして、ロマティック・コメディの古典。主演はグレゴリー・ペックで、監督はウィリアム・ワイラーで、ローマ現地ロケというハリウッド黄金期の映画。1953年製作で、日本公開は1954年(昭和…

本多猪四郎監督、円谷英二特撮監督の「三大怪獣 地球最大の決戦」

日本のSF映画といえば、やはり円谷英二。その円谷英二が生んだゴジラ、ラドン、モスラが、ヤマタノオロチならぬキングギドラと戦うという東宝映画の正月超大作が「三大怪獣 地球最大の決戦」。東京オリンピックがあった1964年(昭和39年)年末の公開。怪獣オ…