フランス2大コメディアン共演の「大追跡」

 1960年代、大人気だったフランスの2大喜劇役者共演のアクション・コメディです。

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 昭和41年(1966年)日本公開の「大追跡」です。1965年製作のフランス・イタリア合作映画で、舞台は、パリ、ナポリボルドーと両国を股にかけ、表紙でもわかるようにドタバタ映画。フランスには、こうしたおバカ映画の系譜があります。

 で、スタッフ・キャストは...

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日米開戦3年前、早稲田全線座では米国映画名画祭。キャグニー、クーパーも出ているよ

 はてなブログに引っ越したので、久々の更新です。今回は戦前です。

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 昭和13年(1938年)7月ですから、日米開戦3年前の早稲田全線座のチラシ。「風薫る7月の名画祭」の表紙は「モナリザの失踪」はドイツ映画ですが、「Gメン」と「海の塊」は米国映画。写真を見ても、「Gメン」はジェームズ・キャグニー、「海の塊」はゲーリー・クーパーという当時のハリウッドの大スターの映画です。

 開戦まで3年というときでも、日本人は米国が好きだったのですね。それは、この名画祭のラインナップを見ると、一目瞭然です。

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シネラマの劇映画・第1号、西部劇のビッグスター競演の「西部開拓史」

 西部劇です。

 昭和37年(1962年)公開の「西部開拓史」、今はなきシネラマ上映館、「テアトル東京」のプログラムの表紙です。で、タイトルの下にありますように「シネラマ劇映画・第1作」でありました。

 プログラムの後半で説明がありますが、シネラマは映写機3台で上映する超大型画面映画で、最初は観光映画といいますか、風景などを撮したドキュメンタリーが中心でした。3DやIMAXなどと同じように、臨場感を重視して、見世物的なコンテンツからスタートしたわけですが、ここで、いよいよドラマとなったわけです。

 そんなわけですから、ページを開きますと...

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昭和46年版、篠田正浩監督の「沈黙」で、フェレイラを演じたのは丹波哲郎

 マーティン・スコセッシ遠藤周作の『沈黙』をつくっているようですが、こちらは昭和46年(1971年)版です。

 監督は篠田正浩。ということで、表紙、右上の女性は当然、夫人の岩下志麻です。

 この映画は、原作者の遠藤周作篠田正浩の共同脚本でもありますので、プログラムにはふたりのご挨拶も...。

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昭和13年、日米開戦3年前、日本の男子たちはセクシーなドロシー・ラムーアの映画を見ていた

 戦前の武蔵野館が出していた「MUSASHINO NEWS」の表紙です。

 南海モノといった風情です。セクシーな女性はドロシー・ラムーア。映画は1937年製作、日本では1938年(昭和13年)公開の「ハリケーン」です。昭和13年といえば、日米開戦3年前なのですが、日本の男子たちは、露出度の高い米国女性の映画を見ていたんですね。

 表紙を開きますと...

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1930年代の美人女優。「踊る海賊」のステフィ・デューナ

 戦前、新宿にあった映画館、昭和11年(1936年)の昭和館ニュースの表紙です。

 美人のセニョリータです。ハンガリー生まれの女優、ステフィ・デューナです。この当時の映画館の会報というか、プログラムは次週公開の映画が表紙になっており、映画は「踊る海賊」、1936年製作の米国映画です。デューナはその主演女優です。

 で、表紙を開きますと...

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今は夫婦のヴァネッサ・レッドグレイヴとフランコ・ネロが共演していた「怪奇な恋の物語」

 今はもう消えてしまった映画館「東急レックス」「銀座東急」のチラシです。

 現物は2つ折りで、広げると、こんな形になります。1971年(昭和46年)日本公開のイタリア映画「怪奇な恋の物語」。製作年は、allcinemaだと、1969年*1IMDbでは1968年*2となっています。

 横顔の女性は、英国女優のヴァネッサ・レッドグレイブ(バネッサ・レッドグレーブ)。1968年の「裸足のイサドラ」でカンヌ映画祭女優賞をとった、すぐ後の映画です。ひげの男性はフランコ・ネロ。マカロニ・ウエスタンでブレイクしたイタリア人俳優で、レッドグレイブとネロは1967年の「キャメロット」で既に共演しています。

 で、裏を見ますと...

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