ミシェル・ルグラン作曲のミュージカル、フランソワーズ・ドルレアック、カトリーヌ・ドヌーブ姉妹の「ロシュフォールの恋人たち」

　フランス映画でミュージカルというと、ジャック・ドミー（ドゥミ＝監督）とミシェル・ルグラン（音楽）のコンビが有名。そのふたりが「シェルブールの雨傘」に続いて生んだ映画が、この作品...

　1967年（昭和42年）公開の「ロシュフォールの恋人たち」です。表紙の男性は、ジョージ・チャキリス。「ウエスト・サイド物語」でブレークしたミュージカルのスター。フランス映画でしたが、チャキリスの他にも、ジーン・ケリーが出演する、ハリウッド・ミュージカルへのオマージュでもある映画でした。

　でも、主演は、表紙には出ていない、この二人です。

　「シェルブールの雨傘」のカトリーヌ・ドヌーブと、姉のフランソワーズ・ドルレアック。実の姉妹が双子の姉妹を演じていました。ドルレアックは、フランソワ・トリュフォ監督の「柔らかい肌」などに出演したフランス期待の新進スターでありながら、25歳で交通事故死した悲劇の女優でもありました。ドヌーブは今年68歳で、いまだ現役です。

　作曲はミシェル・ルグランなので、美しい音楽が揃っています。プログラムでミュージカル・ナンバーを見ると、こんな感じです。

　ちなみに、小泉今日子さんと松田聖子さんの「アスタリフト」のCMで使われている軽快なメロディの曲も「ロシュフォールの恋人たち」のものです。プログラムの右上の写真に出ているブロンドの男性はジャック・ペランで当時、フランスの若手人気俳優でした。少年のような甘いマスクの人ですが、その後、社会派政治映画の傑作「Z」の製作にも携わった硬派でもあります（出演もしています）。

　最後に裏表紙です。