ハリウッド大コケ映画史に残るエリザベス・テイラー主演「クレオパトラ」

 ディズニー映画の「ジョン・カーター」が歴史的な大コケを演じて、話題になっていますが、ハリウッドの大コケ映画史を振り返ったとき、必ず出てくる映画が、マイケル・チミノ監督の「天国の門」と、エリザベス・テイラー主演、ジョーゼフ・L・マンキウィッツ監督による、この「クレオパトラ」であります。1963年(昭和38年)の製作で、日本公開も同じ年。有楽座のプログラムの表紙です。

 年代物なので、汚れが目立ち、失礼します。映画会社が傾くほど、豪華な映画でしたが、プルグラムも豪華で、A4よりも、さらに大きな判型。スタッフ紹介のページなど、こんな感じです...

 なぜか英語の解説付き。美術館とか、演劇の来日公演のようなプログラムのような作りです。オカネがかかっています。で、ともあれ、豪華な映画でしたから、こんな紹介ページもあります。

 美術、衣装自慢で、ここは見開きページで、以下に続きます。

 凝りに凝っていました。豪華絢爛、デザイナー冥利の映画だったでしょう。自分たちで「デザイナーの業績」と言っちゃたりしています。で、うちはA3まで対応可能なスキャナーなんですが、あまりにも大判のプログラムなので、見開きでスキャンはできませんでした。加工するのも面倒なので、ここは1ページずつ。そして、裏表紙...

 エリゼベス・テーラークレオパトラに、上はレックス・ハリソンのシーザー、下はリチャード・バートンアントニウスアントニー)。ちなみに、この映画でテーラーとバートンは不倫関係となり、結婚することになりました。映画の外もドラマチックでした。ともあれ、想定外続きで、ビジネスとしても失敗、スタジオを悩ませた映画でありました。
 この我が家で発掘されたプログラムには、映画チケットもはさんでありました。おまけに、そちらも...

 大コケした映画ですが、もはや、これだけの規模の映画はできず(中国ならば、できるかな...)、当然、DVDにもなっています。製作50周年記念版のブルーレイも出ています。今となれば、映画会社にとっても、ハリウッド黄金時代の良い思い出なのかもしれません。