ジュリアーノ・ジェンマのアクロバット的マカロニ・ウエスタン「南から来た用心棒」

　甘いマスクで女性に人気があったマカロニ・ウエスタンのスター、ジュリアーノ・ジェンマのヒット作をもう１本...。それがこちら...

　「南から来た用心棒」。1966年の製作で、1967年（昭和42年）に日本公開*1。有楽町にあった「ニュー東宝」のプログラムの表紙です。表紙をめくると、スタッフ・キャストの紹介になります。

　「荒野の1ドル銀貨」のときと違って、ジュリアーノ・ジェンマはモンゴメリー・ウッドを名乗ることなく、ジュリアーノ・ジェンマです。他のスタッフ、キャストもアメリカ人を装うことはなくなりました。マカロニ・ウエスタンの黄金期です。その対抗ページには、東宝35周年記念発行の決定版『怪獣大行進』の広告が入っています。男の子にとっては、マカロニ・ウエスタンと怪獣の時代だったのですねえ。ついレトロな雰囲気、全開なので、見開きでデジタル保存してしまいました。
　で、ジュリアーノ・ジェンマは体操が得意だったとか何とかで、身のこなしが軽く、アクロバティックなガンプレイが得意でした。そんなわけで、プログラムにも、こんなところが...

　それぞれのワザに「ファントマ撃ち」「変幻疾走法」「空中回転撃ち」と名前がついているところが、何とも微笑ましいところです。

　この映画もマカロニ・ウエスタンのヒット作のひとつですから、今月のWOWOWのマカロニ・ウエスタン特集*2のラインナップに入っています。ただ、「荒野の1ドル銀貨」ほどインパクトはなかったようで、いまアマゾンで調べてみると、DVDとしては「第2期マカロニウエスタンコレクションジュリアーノ・ジェンマボックス」のなかの1本として収録されているようです。