やっぱり坂本龍馬といえば、原田芳雄。黒木和雄監督の「竜馬暗殺」

 昭和49年(1974年)8月発行のATGの「アートシアター」111号の表紙です。

 原田芳雄主演、黒木和雄監督の傑作「竜馬暗殺」であります。古いので、ちょっと表紙が汚れています。表紙を開くと、目次です。

 映画評論の重鎮、双葉十三郎のコラムの下に、小さく目次があります。何しろ、ATGのプログラムですから、黒木和雄監督の対談、佐藤忠男の「黒木和雄論」、そしてシナリオの採録と内容も充実しています。

 しかし、この映画、何よりもカッコいいのは原田芳雄でありまして、例えば、こんなカットです。

 やはり竜馬といえば、原田芳雄です。そして、龍馬とともに暗殺される中岡慎太郎を演じていたのは石橋蓮司でした。

 若い...。全共闘の学生みたいな感じの志士を演じて、原田芳雄とともに、この映画の世界を創っていました。隣の女性は、これまた、お若い頃の桃井かおりです。若い...。で、スタッフ・キャストは、こんな顔ぶれでした。

 左ページの女性は、中川梨絵。日活ロマンポルノの女優さんでもありました。右ページ上の写真で、中川梨絵の後ろに立っているのは、松田優作です!

 改めてスタッフを見ますと、企画制作に黒田征太郎、題字は野坂昭如、宣伝スチールが浅井慎平だったのですねえ。1970年代です。脚本は清水邦夫と田辺泰志。ここには出ていませんが、殺陣は「用心棒」「椿三十郎」の久世竜でした。それもあってか、アート系の映画ですが、立ち回りには迫力がありました。

 これはもうDVDになっていなければ、ウソです。

竜馬暗殺 [DVD]

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