三國連太郎も出ていた浅丘、有馬、岡田3大女優競演のアートな「告白的女優論」
「釣りバカ日誌」シリーズの「スーさん」で親しまれていた三國連太郎さんが亡くなりましたが、三國さん、昭和の時代には、アートな映画にいっぱい出ていました。そうした中の1本です。
昭和46年(1971年)公開の「告白的女優論」のプログラムの表紙です。日本アート・シアター・ギルド(ATG)の配給で、プログラムもシナリオをバックにしたアートなつくりです。タイトルも1970年代を感じさせる哲学的なネーミングです(理屈っぽいともいえそうですが)。
プログラムの目次は、こんな感じです。
主演は、岡田茉莉子さん、有馬稲子さん、浅丘ルリ子さんの3人ですが、それぞれ寄稿しております。また、中村真一郎さんが「女優という存在」などという文章を寄せたりもしています。
なお、目次をとりまいているのは近日公開作品です。若松孝二監督の「天使の恍惚」のタイトルも見えます。
さて、ATGの場合、かなり作家主義のところがあり、それだけに監督も主役のひとりでした。この映画の監督は、岡田茉莉子さんの夫でもあった吉田喜重さん。その作品リストもついていたりします。
吉田喜重さんは、大島渚さんや篠田正浩さんと同じく松竹の出身で、3人揃ってATGで次々と傑作を送り出しました。と同時に、3人とも女優さんと結婚したところがまた共通していました。大島渚さんは小山明子さん、篠田正浩さんは岩下志麻さんといった具合です。
で、吉田喜重監督で言いますと、この当時の代表作は、これでしょう。
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続きまして、スタッフ・キャストの紹介ページです。
左ページのイラストは「アート・シアター」のプログラム(会報といったほうがいいかもしれませんが)の名物でした。
スタッフで言いますと、美術は舞台美術で有名な朝倉摂さん、音楽は現代音楽の一柳慧さんと一流どころですし、衣装デザインには森英恵さんの名前も見えます。
三國連太郎さんは岡田茉莉子さんのブロックの「マネージャー南川」役です。
次にアート・シアターのプログラムの場合、数少ないグラビアページです。
次ページは...
左から有馬稲子さん、浅丘ルリ子さん、岡田茉莉子さん。3大女優競演です。
そして、他の出演者のみなさん...
2段目中央に三國連太郎さん、若かったです。3段目左に原田芳雄さん、さらに若かったです。ギラギラしています。その隣が太地喜和子さん。先日亡くなった18代目・中村勘三郎さんとも浮名を流した女優さん。色っぽいです。
最後に裏表紙。
次回公開の「真夜中のパーティ」。ハリウッドがゲイを取り上げた画期的な映画でした。監督は「フレンチ・コネクション」「エクソシスト」のウィリアム・フリードキンだったのですね。劇中で使われているバート・バカラックの音楽も話題でした。
さて、「告白的女優論」に戻りまして、ATGの映画はほとんどがDVDになっているようで、この映画もあります。
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