ラブ・アンド・ピースの時代のミュージカル「ヘアー」（米国西海岸版）

　1960年代から７０年代にかけては、暴力とセックスの時代であると同時に、ラブ・アンド・ピースの時代でもありました。後者を象徴するミュージカルが「ヘアー」です。Wikipediaによりますと、1967年10月にオフ・ブロードウェイで初演、もろもろ手直しが施され、翌1968年4月からブロードウェイでの公演が始まります。そして、その6カ月後、西海岸でも公演がスタートします*1。その公演のパンフレットの表紙がこちらです。

　左下にあるように場所は、ロサンゼルスのサンセット大通りにあるアクエリアス・シアター（Aquarius Theater）です。劇場の名前そのものが「ヘアー」に登場する曲そのまま。まさに「Age of Aquarius」だったんですねえ。前述のWikipediaによりますと、西海岸での公演は2年続いたという話ですから、1968年から70年にかけてのどこか。昭和40年代のプログラムと思われます。

　で、スタッフはこちらです。

　キャストはこちらです。

　さらにスタッフのポートレイトです。

　そして舞台写真です。

　米国の演劇界については詳しくないので、あまりコメントできません。

　そして、このプログラムには、こんな美しいものがついていました。

　まさにラブ・アンド・ピースの時代という感じです。昭和40年代、米国に出張した日本人ビジネスマンの多くは「ヘアー」を見に走って行ったという伝説があります。それは、ミュージカルやロックが好きとか、これで米国文化を感じたいとか、あるいは、テーマである反戦平和、ラブ・アンド・ピースに共感したからとかいうよりも、この舞台に全裸シーンがあったからだといわれています。日本から来たお客さんの接待に絶好の舞台で、米国駐在の人たちはチケットを確保するのが大変だったとか（伝説ですが...）。

　話がそれました。で、西海岸版の「ヘアー」の公演を記録したDVDがあるわけでなく、とりあえず、ブロードウェイのオリジナルキャスト版のCDです。