ユル・ブリンナー、デボラ・カー主演の「王様と私」。昭和41年のリバイバル上映版

 ユル・ブリンナー出世作であり、ミュージカルの古典です。

 ご存知、「王様と私」。1956年(昭和31年)の作品ですが、こちらはそれから10年たった1966年(昭和41年)にリバイバル上映された時のパンフレットの表紙で、映画館は東京・日比谷のスカラ座です。スキンヘッドの王様はユル・ブリナー。左の女性が「王様と私」の「私」で、デボラ・カーが演じています。有名な「Shall We Dance?」の場面です。

 続いて、スタッフ・キャストの紹介ページです。

 監督はウォルター・ラング。作曲・作詞は、リチャー・ロジャース、オスカー・ハマースタインというブロードウェイ・ミュージカルのテッパン・コンビです。「サウンド・オブ・ミュージック」もこの二人のミュージカルです。振付は、「ウエスト・サイド物語」のジェローム・ロビンスだったと思うのですが、ここには出てきていません。

 で、このスタッフ・キャストのページの左側、表紙の裏のページにあったのが、加山雄三の「エレキの若大将」の広告でした。エレキギター・ブームの時代だったんですね。面白かったんで、一緒にスキャンしてしまいました。

 で、映画に登場する歌曲です。

 これは、もう名曲揃いです。「SHALL WE DANCE?」はもちろん、「HELLOW, YOUNG LOVERS」は美しいラブソングですし、「I WHISTLE A HAPPY TUNE」「GETTING TO KNOW YOU」も楽しい曲です。聴けば、知っている曲も多いのではないかと思います。

 で、続きまして、こんなページ。

 右ページにあるのは、モデルとなった本物の「王様と私」の肖像と写真です。ユル・ブリンナーやデボラ・カーのような人ではありませんでした。

 左ページは写真に注目です。「王様と私」が日本人キャストによって東京で上演されたときの舞台写真ですが、王様は市川染五郎(といっても先代で、現・松本幸四郎)、私を越路吹雪が演じていました。幸四郎さん、「ラ・マンチャの男」だけでなく、東宝ミュージカルのスターでありました。

 そして、最後に出演者紹介...

 この解説にあるように、ユル・ブリンナーは「王様と私」のブロードウェイ・オリジナルキャストの王様役でブレークした人です。「荒野の七人」とかあるもので、アクション映画の人みたいなイメージがありますが、もともとはブロードウェイ・ミュージカルで頭角を現した人です。この王様役で、トニー賞アカデミー賞の主演男優賞をとっています。デボラ・カーは、1950年代の美人女優の代表格です。一番下に紹介されている可憐な女性は、リタ・モレノ。このあと、「ウエスト・サイド物語」で助演女優賞をとります。ダンスの名手でありました。

 右ページの黄色の紙は、プログラムに貼り込まれていたスカラ座の案内。入場料が一般400円の時代でした。

 ミュージカルの古典ですから、当然、DVDになっています。

 サウンドトラックCDも出ています。
The King and I (1956 Film Soundtrack)

The King and I (1956 Film Soundtrack)

 ブロードウェイのオリジナルキャスト版のCDもあります。ヒロインのアンナ役はガートルード・ローレンスです。当時の大ミュージカル・スターです。
The King and I (Original 1951 Broadway Cast)

The King and I (Original 1951 Broadway Cast)

 このミュージカルの原作となった小説はこちらです。
Anna and the King

Anna and the King

 で、おまけに、同じ「王様と私」の話を劇映画にして、ジョディ・フォスターをヒロインにした映画がこちらです。 王様はチョウ・ユンファでした。