70年代の代表的美人女優のひとり、ドミニク・サンダ主演、マクシミリアン・シェル監督の「初恋(ファースト・ラブ)」

 文芸映画です。

 ロシアの文豪、ツルゲーネフ原作の「初恋」。「First Love」というタイトルが書いてあります。この小説、好きな人が多いのか、何度も映画化されていて、この映画は「初恋(ファースト・ラブ)」と表記されることが多いようです。西ドイツ・米国の合作映画で、1970年に製作され、1971年(昭和46年)に日本で公開されました。IMDbでは、「Erste Liebe」とドイツ語タイトルになっています。

 で、表紙をめくりますと...

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アンヌ・ヴィアゼムスキーのデビュー作、ロベール・べレッソン監督の「バルタザール どこへ行く」

 プログラムといったらいいのか、会報というべきなのか、ATGの「アートシアター」76号の表紙です。

 絵画のようです。1966年製作、1970年(昭和45年)公開のフランス・スウェーデン合作映画、ロベール・ブレッソン監督の「バルタザール どこへ行く」です。表紙に「Au Hasard Balthazar」とあるのが原題です。アートな表紙です。そして、裸でうずくまっている女性は、この映画ののち、ゴダール夫人となるアンヌ・ヴィアゼムスキー。これは彼女のデビュー作です。

 ページを開きますと...

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シェリー・デュヴァルのデビュー作、ロバート・アルトマン監督の「バード★シット」

 カルト映画といっていいでしょう。

 1970年製作、1971年(昭和46年)日本公開の「バード★シット」です。ちょっとエロティックな表紙ですが、監督は、この前年に公開された「M★A★S★H マッシュ」でヒットを飛ばし、注目を浴びたロバート・アルトマン。なんですが、ウィキペディアを見ても、「バード★シット」の項目はありません。奇想天外な物語過ぎたのか、「Brewster McCloud」という主人公の名前だった原題を「鳥の糞」というタイトルにしたのがまずかったのか、こちらは日本の観客には受けなかったようです。表紙の飛んでいる青年が主人公ですが、地味です...。そんなこんなで、ロバート・アルトマン初期のカルト映画となってしまったようです。

 で、表紙を開きますと...

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美川憲一、山本リンダが初々しかった「'67 歌謡ホープショウ」

 新宿コマ・スタジアムのチラシ。1枚です。

 「レコード8社が若さの魅力をあつめて贈る歌謡ホープ・ショウ」。1967年(昭和42年)の広告。CDなんぞ、まだありません。レコードの時代です。

 顔ぶれを見ると、その後、売れた人、今も活躍している人、消えていった人、いろいろです。美川憲一さんは1965年デビューの21歳、真面目そうです。特別出演、しかも「28日のみ」と1日だけの出演だけでしたから、すでに売れていたのかもしれません。

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リー・マーヴィンとジーン・ハックマンが激突したハーボイルド・アクション映画「ブラック・エース」

 男臭い二人の対決です。

 リー・マーヴィンジーン・ハックマン主演の「ブラック・エース」。1971年製作、1972年(昭和47年)日本公開。監督は後に「がんばれ!ベアーズ」(1978年)でブレークするマイケル・リッチーです。

 スタッフ・キャストです。

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フリーセックスの時代の愛−−ジャック・ニコルソン主演、マイク・ニコルス監督の「愛の狩人」

 アメリカン・ニューシネマの時代の映画です。

 1971年製作、1972年(昭和47年)日本公開の「愛の狩人」。監督は1967年に「卒業」で大ヒットを飛ばしたマイク・ニコルズ。出演者を見ると、トップはキャンディス・バーゲンで、次がジャック・ニコルソンキャンディス・バーゲンのほうが格上だったんですね。で、このチラシ、映画館で配っていたものかと思ったのですが、下を見ると、「キネマ旬報」と入っています。1971年12月15日号に綴じ込まれていたか、挟み込まれていた雑誌用の広告のようです。

 このチラシ、3つ折りになっていまして、表紙部分を開きますと、スタッフ・キャストの紹介が現れます。

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美少女時代の和泉雅子が出ていた浦山桐郎監督の「非行少女」

 今回は珍しいチラシです。ビデオカセット(VHS)やDVDが登場する前の時代、個人が映画をコレクションしようとする場合、8ミリか16ミリか、フィルムしかありませんでした。洋画は8ミリも結構ありましたが、邦画の場合はほとんど16ミリだったと思います。そんな時代(昭和40年代後半か昭和50年代?)の販促チラシです。

 昭和38年(1963年)製作、浦山桐郎監督の日活映画「非行少女」です。左の男性が主演の浜田光夫、そして手前の女性が和泉雅子です。「非行少女」ですから、ふてくされていますが、美少女です。和泉雅子さん、1980年代から冒険家になってしまいますが、初々しい時代です。浦山桐郎監督、この前年の昭和37年(1962年)につくったのが、吉永小百合浜田光夫主演の「キューポラのある街」ですから、和泉雅子さん、この当時は、日活の美少女路線だったわけです。

 で、裏は解説と物語。

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