70年代の代表的美人女優のひとり、ドミニク・サンダ主演、マクシミリアン・シェル監督の「初恋（ファースト・ラブ）」

　文芸映画です。

　ロシアの文豪、ツルゲーネフ原作の「初恋」。「First Love」というタイトルが書いてあります。この小説、好きな人が多いのか、何度も映画化されていて、この映画は「初恋（ファースト・ラブ）」と表記されることが多いようです。西ドイツ・米国の合作映画で、1970年に製作され、1971年（昭和46年）に日本で公開されました。IMDbでは、「Erste Liebe」とドイツ語タイトルになっています。

　で、表紙をめくりますと...

　美少年はジョン・モルダー・ブラウン。この映画の主人公で、その初恋の相手を演じたのがドミニク・サンダです。ふたりとも日本で人気がありました。ドミニク・サンダは1970年代を代表するフランスの美人女優のひとりです。

　スタッフ・キャストです。

　製作・監督はマクシミリアン・シェル。「ニュールンベルグ裁判」「オデッサ・ファイル」「ディープ・インパクト」などに出ていたドイツの名優です。この映画でも主人公の父役で出ています。

　ドミニク・サンダもジョン・モルダー・ブラウンもビジュアル的に美しいですから、このパンフレットも写真満載です。まずは物語...

　続きまして、場面集...

　ジョン・モルダー・ブラウン、少女漫画に出てくる美少年そのままです。この映画の当時はアイドル的人気があったようです。このあと、美少年大好きなルキノ・ビスコンティ監督の「ルートヴィヒ――神々の黄昏」にも出ています。

　そして、ドミニク・サンダと...

　
　原作者と監督の紹介です。

　この解説にもありますように、マクシミリアン・シェルは「ニュールンベルグ裁判」でアカデミー主演男優賞をとっています。「ニュールンベルグ裁判」は群像劇で、主演はスペンサー・トレイシーか、バート・ランカスターで、マクシミリアン・シェルは助演男優賞なのかと思っていたのですが、主演男優賞でした。スペンサー・トレイシーも主演でノミネートされていましたが。

　さて再び、ドミニク・サンダ...

　欧州的な憂いを含んだ美人です。

　主演のふたりの紹介...

　ふたりともまだ「期待の新人」という扱いでした。ドミニク・サンダは、ベルナルド・ベルトルッチやヴィットリオ・デ・シーカなどイタリアの映画作家にも起用され、その後、ハリウッド映画にも出ています。

　裏表紙...

　文芸作品です。

　さて、「初恋（ファースト・ラブ）」、DVDになっています。

初恋(ファースト・ラブ) [DVD]

　ツルゲーネフの原作は古典ですから、いくつものバージョンで文庫本になっています。

初恋 (岩波文庫)

初恋 (光文社古典新訳文庫)

はつ恋 (新潮文庫)

　「初恋」というタイトルは魅力的なので、ツルゲーネフものだけでなく、いろんな映画がありますが、その中でツルゲーネフを原作にしているのは、この映画のほかにも、まず仁科明子（亜希子）版...

はつ恋 [DVD]

　キルスティン・ダンスト版...

Lover`s Prayer はつ恋 [DVD]

　多岐川華子版...

初恋 夏の記憶 [DVD]

　など、いろいろとあります。

　ドミニク・サンダについても、おまけで。ベルトルッチというと...

暗殺の森 Blu-ray

1900年 Blu-ray (2枚組)

　日本での人気を決定的にしたのは、このあたりかもしれません。

悲しみの青春 [DVD]

　最後に、マクシミリアン・シェルのオスカー受賞作もついでに

ニュールンベルグ裁判 [DVD]