オードリー・ヘップバーン、アルバート・フィニー主演の「いつも2人で」
米国映画かと思ったら英国映画でした。オードリー・ヘップバーン主演の、この映画...
1967年(昭和42年)公開の「いつも2人で」のプログラムの表紙です。一組の夫婦の出会いから新婚旅行、家族旅行、そして倦怠期を迎えた現在まで、過去と現在が交錯しながら展開していく斬新な映画でした。ロマティックであり、スタイリッシュであり、コメディであり、人間ドラマでした。オードリー・ヘップバーンの映画の中でも好きな1本です。スタッフ・キャストはこんな顔ぶれです。
監督は「シャレード」のスタンリー・ドーネン。ドーネンは、1952年の「雨に唄えば」を撮った有名監督だったので、この当時は相当な歳かと思ったら、1924年生まれでした。ということは、「雨に唄えば」は28歳の作品で、この映画のときは43歳。まだまだ、みずみずしい感覚を持っていたはずです。
この映画、駆け出し時代のジャクリーン・ビセットが出ていたことでも知られていますが、このプログラムのキャスト欄には名前が出ていません。本当に駆け出しの新人だったわけです。
続きまして主役の2人の紹介。
オードリー・ヘップバーン。ピーター・オトゥールと共演した「おしゃれ泥棒」の次の作品がこれでした。そして共演のアルバート・フィニー。
「エレン・ブロコビッチ」の弁護士とか、「ビッグフィッシュ」とか、いまや食えないおじいちゃんというキャラクターのフィニーですが、この頃は、「土曜の夜と日曜の朝」や「トム・ジョーンズの華麗な冒険」に主演し、英国のフリー・シネマのヒーローでした。フランスの反抗する若者のシンボルが、ヌーベルバーグの代表作「勝手にしやがれ」に主演したジャン=ポール・ベルモンドなら、英国代表がフィニーだったと言っていいのかもしれません。この「いつも2人で」が、人間を描いた映画になったのも、アルバート・フィニーの演技力があったからかも知れません。
当時のメディアでの評判が出ているページも参考に。
最後に裏表紙...
表から裏までヘップバーン。何と言っても、オードリー・ヘップバーンの映画であることが最大の売りだった時代です。実際に、それだけのオーラがありましたし、60年代後半の、この時期、ピーター・オトゥールやアルバート・フィニーといった当時、台頭してきた若手演技派(そして個性派)を相手役にしていたところもなかなかアグレッシブなキャスティングです。
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