1960年代・青春群像劇の代表作。田中邦衛、山本圭、佐藤オリエの「若者たち」(映画版)
ウィキペディアによると、テレビ番組として1966年(昭和41年)に放映され、映画版は1967年(昭和42年)から自主上映方式で公開された、この作品*1...
「若者たち」。2つ折りのチラシの表紙です。半世紀たった21世紀に、1960年代の市民(庶民)の青春を描くと、「三丁目の夕日」のような甘酸っぱい話になるのでしょうが、現実に同時代を生きていた人たちがリアルタイムで描くドラマとなると、話はほろ苦いものになります。明日への希望はありながらも、現状に対する苦悩や怒りが全面に出る形になります。
チラシを開くと、内容です。
のっけらか自主配給・自主上映を「全国のみなさんに呼びかけます」です。当時は、大手映画製作会社が興行(映画上映館)も支配していた時代ですから、このあたりから、若者の反抗、闘争のノリです。積極的に社会的な問題をテーマにしていたドラマでしたし、もう上映自体が「運動」だったわけですね。「三丁目の夕日」には、こうした政治的、社会的な若者の気分がすっぽりと抜けて落ちているのですが、そのあたりは21世紀の非政治的・非社会的な気分の反映かもしれません。
そうした理屈っぽい話は別にして、キャストは左ページの下にあるように、田中邦衛、橋本功、山本圭、佐藤オリエ、松山省二と、その後も活躍する若手の演技派が揃い、魅力的な顔ぶれです。脚本の山内久は「幕末太陽傳」「豚と軍艦」「私が棄てた女」などの名シナリオライターです。主題歌もフォーク世代には忘れられないヒット曲でしょう。ただ、この曲の感じは、全共闘と言うよりも全学連、歌声運動的な世代のものでしょうか。
で、裏は...
いまはなき「船橋ヘルスセンター大劇場」のチラシでした。何年の6月かはわかりませんが、昭和40年代のものと思われます。
最後に、1960年代青春世代の支持を受けてか、やっぱりDVDは出ていたんですねえ。
- 出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント
- 発売日: 2007/12/21
- メディア: DVD
- クリック: 3回
- この商品を含むブログ (6件) を見る
★ iTunesへのリンク
・若者たち~空にまた陽が昇る - ザ・ブロードサイド・フォー・フォーク・アルバム
*1:若者たち - Wikipedia => http://bit.ly/M75dQj