チャールズ・ブロンソンを主役級スターにブレークさせた「さらば友よ」

 チャールズ・ブロンソンは個性派のアクション俳優として「荒野の七人」「大脱走」「特攻大作戦」などで存在感を発揮していましたが、主役として世界の映画マーケットで稼げることを知らしめたのは、米国ではなく、フランスの映画でした。ブロンソン大ブレークのきっかけとなった映画がこちらです...

 1968年(昭和43年)公開のフランス映画「さらば友よ」。フィルム・ノワールの代表作です。主演はアラン・ドロンともいえますが、このプログラムの表紙をご覧いただけば、わかるように、存在感を含め、もはや同格でした。下の写真は、アラン・ドロンブロンソンのタバコに火を貸してあげるラストの決めの名場面です。

 プログラムのキャスト紹介でも、フランスの大スターと同格です。

 クリント・イーストウッドもブレークしたのは、セルジオ・レオーネ監督のイタリア映画(マカロニウエスタン)「荒野の用心棒」(1964年製作)。米国の俳優が海外の映画でブレークして世界的スターになるというパターンが1960年代には目立ちました。欧州が米国を再評価する形ですね。

 左ページにあるように脚本はセバスチャン・ジャンプリゾ。フランスの名シナリオライターの一人です。ちなみに、このプログラム、ブロンソンの項目を見ると、その後の作品まで入っていますから、1972年(昭和47年)頃、リバイバル・ロードショーされたときのものかもしれません。既にブロンソンのスタートしての格が決まった時のプログラムなので、アラン・ドロンと同格になっている可能性もあります。

 で、裏表紙...

 名場面集です。

 フィルム・ノワールの傑作であり、日本でも人気のあるドロン、ブロンソン二人にとっても代表作ということで、DVDがあるのは当然です。