ジェーン・バーキン、セルジュ・ゲンスブールの「ガラスの墓標」

 シャルロット・ゲンズブールの両親であるジェーン・バーキンとセルジュ・ゲンスブールは1970年代のスキャンダラスなセレブ・カップルでした*1。その共演作がこちら...

 1970年製作、1971年(昭和46年)日本公開のフランス映画「ガラスの墓標」。そのプログラムの表紙です*2。この映画は当時から内容よりも、この主演の2人が話題の中心でした。日本では、ふたりのデュエット曲「ジュ・テーム〜モア・ノン・プリュ(Je t'aime... moi non plus)」がエロ過ぎて、放送禁止になっていたので、なおさら注目を集めていました。そんなわけで、プログラムには、こんなページも。

 映画公開に合わせて1971年5月に来日したジェーン・バーキンとセルジュ・ゲンスブールのインタビュー記事です。記事を読むと、「出産を7月にひかえたジェーンは、ピンクのマタニティ・ドレスで姿をみせた」とあります。このとき、お腹にいたのが、シャルロット・ゲンズブールだったわけです。シャルロットは7月21日に生まれます。歴史ですねえ。しかし、この記事、5月11日の記者会見記事を29日発行のプログラムに入れているのですから、週刊誌の編集部並みの気合です。

 映画のストーリーはこんな感じです。

 映画の内容自体、60〜70年代テイストからもしれません。暴力にしても、セックスにしても、体制に対する若者の反抗の象徴という時代は1960年代後半から1970年代前半にかけて燃え盛ります。そうした時代の空気を反映した映画です。この反抗の時代、1970年をピークに、プラス・マイナス5年といった感じで、区切りとしては西暦の年代でいうよりも昭和40年代としたほうが合っているのですが、これだと、日本だけでしか通用しないところが難点です。話がずれました。最後に裏表紙です。

 バーキンゲンスブール美女と野獣という感じもします。

 時代の空気とともに存在する映画で、いま見たら、どうなんだろうか、とも思うわけですが、バーキンゲンスブールの共演作ということもあり、DVDになっています。

ガラスの墓標 [DVD]

ガラスの墓標 [DVD]

 バーキンゲンスブールの歌も、もちろんCDになっています。「ジュ・テーム〜モワ・ノン・プリュ」も収録されています。
ジェーン・バーキン&セルジュ・ゲンスブール

ジェーン・バーキン&セルジュ・ゲンスブール

 最後におまけで、シャルロット・ゲンズブールのDVDだと、こんなものが...

*1:なぜか、父はゲンスブール表記で、娘はゲンズブール表記が主流になっている

*2:ウィキペディアでは、「ガラスの墓標」は1969年の製作になっているが、プログラムの発行は昭和46年5月29日で、1970年度作品と書いてある。IMDbでも「Cannabis」(原題)は1970年の作品となっている