70年代反体制文化の代表作の映画鑑賞券。「イージー・ライダー」「if もしも...」「時計じかけのオレンジ」

 1960年代末から70年代にかけては、世界中の先進国で学生運動の嵐が吹き荒れ、反体制文化が各アートシーンを席巻した。そんななかで映画でも表現形態であったり、テーマであったり、カウンターカルチャーの象徴となるカルト的な映画が生まれた。そんな時代の映画の特別鑑賞券が我が家で発掘された。
 まずは、こちら...

 ピーター・フォンダ主演、デニス・ホッパー監督の伝説的な映画、「イージー・ライダー」。いまでも、BSとかCSで、よく放映している。米国では1969年に公開され、その評判をバックに1970年(昭和45年)公開。社会に対する反抗を描きながら、オートバイ、ファッション、ロックミュージック...などなど、巨大な新規市場を創造した映画ともいえるかもしれない。ジャック・ニコルソンも、この映画でブレイクした。
 で、その前に、公開されたのが、こちら...

 マルコム・マクダウェル主演、リンゼイ・アンダーソン監督の英国映画「if もしも...」。パブリックスクールを舞台に権力に反抗する若者を描く。最後は、屋上に陣取って銃を乱射し、「話せば、わかる」と、静かに対話を呼びかける物分りの良さそうな校長を容赦無く撃ち殺してしまうという、かなり刺激的な内容。1968年の製作で、日本公開は1969年(昭和44年)。公開当時も保守層からは批判を浴びていたそうだが、フランスの五月革命、日本でも東大安田講堂占拠事件と世界中で学園紛争が燃え盛っていたときでもあり、時代の空気を映した映画ともいえた。
 マクダウェルで、この映画で、反抗的な若者のシンボルのひとりとなった。で、こんな映画にも出ている。

 スタンリー・キューブリック監督の「時計じかけのオレンジ」。1972年(昭和47年)の製作で、同じ年に日本公開。時代を映しつつ、未来を予見する映画。キューブリックの映画は時代を超越したところがあるが、マルコム・マクダウェルを主演に持ってきたように、この作品は当時の反体制文化の影響を濃厚に反映しているといっていいだろう。ただし、キューブリックが見た70年代は、「ラブ&ピース」というよりも「暴力と性」の時代でもあったようだ。ここで描かれた未来はすぐに現実になってしまった感じがする。

 で、映画のDVD化状況を見ると、「イージー・ライダー」は古典であり、DVDにもブルーレイにもなっている。

イージー・ライダー - Wikipedia => http://bit.ly/HtIIoc

 一方、「if もしも...」は英国映画であったことと、時代性が濃厚だった分、あとには残りにくいようで、VHSどまりのようで、DVDにはなっていないようだった。

★If もしも.... - Wikipedia => http://bit.ly/HtIRbh

if もしも・・・ [VHS]

if もしも・・・ [VHS]

 「時計じかけのオレンジ」は、キューブリックの代表作でもあるだけに、DVDはもちろん、当然、ブルーレイにもなっている。

時計じかけのオレンジ - Wikipedia http://bit.ly/HtJwt9

時計じかけのオレンジ [Blu-ray]

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