大阪万博で評判になり、一般公開された美しく哀しいペルー映画「みどりの壁」

 珍しいペルーの映画です。

 1970年製作、1971年(昭和46年)日本公開の「みどりの壁」。ニュー東宝のプログラムの表紙です。この時代、銀座でペルーの映画が公開されていたのですね。

 スタッフ、キャストと解説ページ...

 何しろペルーの映画ですから、スタッフ、キャストでも知っている人は見当たりません。若い母親デルバ役のサンドラ・リバは健康的な美人でした。で、右ページの解説を読みますと、この映画、日本で劇場公開された初のペルー映画。1970年の大阪万博の万博映画祭で上映され、評判になったと書かれています。なるほど、だから、ペルー映画公開の道が開かれたわけですね。東京五輪から大阪万博へ1960、70年代の日本のほうが世界を知ることに貪欲だったのかもしれません。

 日本語のDVDは出ていないようなので、物語はこんな感じです。

 都市からジャングルの開拓に入った若い夫婦と子供。そこに待ち受ける運命...。みどりの世界は美しく、そして厳しい。美しく、哀しい物語です。

 監督はジャーナリスト出身だそうです。

 ウィキペディアによると、アルマンド・ロブレス・ゴドイ監督はこの後、「砂のミラージュ」という映画も日本で公開されています。

 さて、カラーで映画の場面を見ると...

 撮影風景も...

 マーケティング的には、子供の可愛さで売っている感じがします。表紙もそうでしたし。

 最後に裏表紙

 父と子です。

 この映画、馴染みの薄いペルー映画のためか、DVDやVHSは日本では発売されなかったようです。しかし、原題の「Green Wall」で調べてみると...

Green Wall [VHS] [Import]

Green Wall [VHS] [Import]

 アマゾンで輸入盤のVHSが中古で売られていました。かなり高値がついているところを見ると、好きな人がいるんですね。いい映画でしたから。

 ついでにペルーを知る本も、ご紹介...

B23 地球の歩き方 ペルー ボリビア 2014~2015

B23 地球の歩き方 ペルー ボリビア 2014~2015

るるぶペルー (るるぶ情報版海外)

るるぶペルー (るるぶ情報版海外)