ジャン・ポール・ベルモンド、ジョアンナ・シムカスの「オー！」

　「冒険者たち」のロベール・アンリコ監督が、アラン・ドロンと人気を二分したフランスの大スター、ジャン・ボール・ベルモンドを主演に迎え、「冒険者たち」でブレイクしたジョアンナ・シムカスをヒロインにして撮った映画。1968年（昭和43年）の製作。

　フランスでは「H」は発音しないから、「HO！」は「ホー！」ではなく、「オー！」となる。で、この縦とじ2つ折りのチラシは洒落ていて、「HO！」の「Ｏ」の部分はくり抜きで、ベルモンドの顔は下のページの写真からのもの。開くと、こんな感じになる。

　結構、手間をかけてます。裏表紙が登場人物の紹介と解説・物語。

　ジョアンナ・シムカスはロベール・アンリコのお気に入りで、「冒険者たち」（1967年）のあと、「若草の萌えるころ」（1968年）、そして、この「オー！」と2年間に3作で起用した。しかし、シムカスは、この映画の後、米国で「失われた男」に出て、共演したシドニー・ポワチエと結婚、引退してしまう。アンリコは落胆したのかなあ。

　で、この映画、DVDにもなっている。フィルム・ノワールの流れの中で捉えられているようで、ジャン＝ピエール・メルヴィルの「いぬ」や「仁義」とパッケージされて売られていることもある。